樹脂成形時に金属と一体化させるインサート成形について、よく使われている業界やメリットなどを紹介しています。
インサート成形の方法は、開いた状態の型時に金属(ねじやシャフトなど)のインサート品をセットし、閉じた後に樹脂を充填・冷却して、一体化させるものです。
樹脂とインサート品の熱膨張率や熱伝導率、強度などが異なるため、各素材同士の組み合わせのノウハウが必要になります。
使用されている業界としては、自動車関連の部品(インシュレーター・コネクタ・センターパネル・レバー・ハンドル)、板金部品、ナット、ネジなどが挙げられます。
その他、歯医者で使われる研磨剤(シリコンポイント)や羽根つきファンなどにも用いられています。
インサート成形の大きなメリットとしては、プラスチック樹脂と金属などの素材とを組み合わせる事により、強度や耐久性を高められる点にあります。
また、インサート成形によって組み立て工数が削減できる点もメリットの一つ。ただ、インサート部品の装着を自動化できない場合は、成形機1台ごとに作業者が必要になるため、その分のコストは発生します。
プラスチック樹脂と金属部品の組み立てに人の手が介在しないことで、バラつきが生じにくくなるため精度の向上・品質の安定が見込めます。
インサート成形は本来、違う素材を組み合わせるため、素材により収縮度合いが異なります。それにより反りがでるなど、出来上がりに影響する場合があります。
また、素材によっては、相性の悪い物もあり、上手く接合しない可能性もあります。
ほとんどの熱可塑性樹脂は、インサート成形に対応できます。
特に、汎用性があり価格の安いPOM(ポリアセタール)や摩擦に強く軽いナイロン、そして耐薬性に優れたポリエチレンや耐熱性と衝撃性に優れたABS樹脂(アクリロニトリル・ ブタジエン・スチレン)などは適していると言えるでしょう。
一方、耐熱性のあるPPS(ポリフェニレンスルファイド)やPEI(ポリエーテルイミド)は、高温での処理が必要となってきます。
国内外すべての事業所で国際品質保証規格ISO9001:2015の認証を取得。また、自動車産業向け(ISO/TS16949)、医療機器向け(ISO13485)のISO品質マネジメント規格認証を別で取得しており、厳格な品質管理で金型作成・部品成形に対応します。
創設(1970)以来、生活雑貨や家電製品などの金型を手がけてきたノウハウで、熱可塑性樹脂金型、熱硬化性樹脂金型、ダイカスト金型のいずれにも対応可能。金型品質とコストのバランスを考慮しつつ提案してくれます。
化粧品・食品容器金型製造を手がけて50年。「職人×多能工」の考え方で、機能とデザインを両立させた化粧品容器の金型を製作しています。製品のイメージがあれば、図面がなくても発注できます。