素材や色の異なる2種類の樹脂を組み合わせて成形する多色成形(2色成形)について、方法や使用されている分野、メリットなどを紹介しています。
多色成形が対応可能な成形機には、シリンダーやノズルが2つずつあり、2種類の部品を製造できる造りになっています。
多色成形による樹脂成型の方法は、以下の形で行われています。
上記の工程を何度も繰り返すことで大量生産が可能となります。
多色成形が使われている分野としては、車載用エアコンの内外気切替スイッチやサイドスポイラーなどの自動車部品、PC用キーボードのキートップやマウス、カメラのストロボ、ゲームコントローラー、プラモデル、ボールペン、ヘッドフォン、水筒、タッパー、電動工具部品など様々な分野で広く使われています。
多色成形の大きなメリットは、工数・コストの削減にあります。
大量生産品ともなると、何千・何万ものパーツを一つひとつ組み立て・接着していては、膨大な時間と労力がかかります。
多色成形を取り入れることで、これらの工程の省略・簡略化でき、大幅な工数・コストの削減が叶います。
併せて接着剤を使わずに生産できることで、環境面の配慮もできます。
多色成形のデメリットとしては、単色成形品と比べると、製品設計や成形の難易度が高いという点です。
プラスチック樹脂の中には多色成形に適していないものもあり、材料選択にも知識・ノウハウを必要としている点、新しい金型の製作や、多色成形に対応可能な成形機が必要な点も導入難易度を上げています。
ですので、多色成形が必要な場合は、自社で対応するのではなく、対応実績のある会社に依頼することも検討しておきましょう。
多色成形に使える樹脂・材料は多岐に渡ります。また接着時の相性もあるので、多色成形できれいに射出できるか、材料同士の密着度も事前に相談しておきましょう。
国内外すべての事業所で国際品質保証規格ISO9001:2015の認証を取得。また、自動車産業向け(ISO/TS16949)、医療機器向け(ISO13485)のISO品質マネジメント規格認証を別で取得しており、厳格な品質管理で金型作成・部品成形に対応します。
創設(1970)以来、生活雑貨や家電製品などの金型を手がけてきたノウハウで、熱可塑性樹脂金型、熱硬化性樹脂金型、ダイカスト金型のいずれにも対応可能。金型品質とコストのバランスを考慮しつつ提案してくれます。
化粧品・食品容器金型製造を手がけて50年。「職人×多能工」の考え方で、機能とデザインを両立させた化粧品容器の金型を製作しています。製品のイメージがあれば、図面がなくても発注できます。