自動車

プラスチック成形品が使われている事例のうち、自動車部品での活用事例を紹介しています。

バンパー

万が一の事故の際、車内への衝撃を少しでも減らすために、金属よりも柔軟性や復元性に優れるプラスチックが1980年代ころから、ポリウレタン樹脂がバンパーに使用されるようになりました。

使われ始めた当初は強度が足りず、軽い接触で割れるうえに修理がしづらく、交換されるケースも多かったようです。

1990年代に入り、PPが採用されるようになってからは、もともとの柔軟性や復元性に加えて、強度の問題も解決できたため、PP製のバンパーが普及してきたのです。

※参照元:グーネットピット『バンパーの材質・素材の種類と特徴とは』2021年1月1日付(https://www.goo-net.com/pit/magazine/parts-navi/customparts/23094/)
※参照元:ベストカーWeb『【そっけない無塗装ウレタンバンパーをなぜ使う?】コストの安さと利点は?』2019年11月28日付(https://bestcarweb.jp/feature/column/109667)

エンジン回り

自動車が鉄の塊、という認識はもはや昔。2011年時点で車両1台につき重量の8~10%に当たる量のプラスチックが使われています。

次々と車両の軽量化が推し進められ、エンジン部品やエンジンの周辺機器をプラスチック製品へ替えている事例は事欠きません。

エアインテークやエアクリーナーなどの吸気システム、シリンダーヘッドカバーがプラスチックに置き換わっています。さらに、万が一の事故の際に歩行者のけがの重症化を防ぐために、エンジンルームにプラスチック製のカバーを設置し、防音・防振性能が高まっているケースもあります。

ドイツでは樹脂製エンジンの実用化研究も進められており、将来的には1台の車両に使われるプラスチックがさらに増えることでしょう。

※参照元:フラウンホーファー公式サイト プレスリリース『内燃機関用プラスチック部品』2015年4月1日付(https://www.fraunhofer.de/en/press/research-news/2015/april/plastic-parts-for-internal-combustion-engines.html)
※参照元:くるまのニュース『「クルマは金属製」は時代遅れ!? 進化するクルマの意外な非金属部品とは』2020年1月27日付(https://kuruma-news.jp/post/217610)
※参照元:新車・自動車ニュースのWEBマガジン CarMe[カーミー]『高級車を中心に普及してきたエンジンカバー…何のために付いているのか?』2020年1月6日付(https://car-me.jp/articles/7248)

内装部品

プラスチックが使われているのは、外装やエンジン回りだけではありません。内装部品にも多くのパーツが金属からプラスチックに替わっています。

大型ポケットやドリンクホルダーがあるドアトリムや、運転席周辺の各種操作盤に埋め込まれている様々なスイッチ、サンバイザー、メーター表示部分の基材、後部ドアのインナープレートなど多岐に渡ります。

特にスイッチ類は多色成形で作られていることも多く、内部のデザイン性を保ちながら車両の軽量化を実現できています。

多色成形(2色成形)とは?
メリット・デメリット、対象分野をチェック

※参照元:自動車産業ポータル「マークラインズ」『【ものづくり】自動車の軽量化を促進するプラスチック部品・材料』2018年11月2日付(https://www.marklines.com/ja/report_all/rep1768_201810#report_area_2)
※参照元:株式会社ダイス 公式サイト(https://www.daisu.co.jp/product/)
※参照元:山宗株式会社 公式サイト(https://www.yamaso.co.jp/mold/items/1/1/52/)

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