藤塚精密金型の特徴や会社情報、同社で行っている金型製作とプラスチック成形の特徴、どんな会社におすすめできるか、対応事例・対応業界などをも合わせて紹介します。金型製作やプラスチック成型の依頼を検討している際は、ぜひ参考にしてください。
藤塚精密金型は、プラスチック金型メーカーとして、プラスチック射出成形用の金型を製造。プラスチックに生命と役割を与えながら、成形品を通して貢献することを目的としています。
スライド機構を多用し、複雑な形状の成形にも対応可能。意図した形状になるまで機械から降ろさず、測定と加工を繰り返すなど細部にまでこだわりぬき、一切妥協をしないという姿勢が特徴です。
外観基準の厳しいものにも対応しており、長期間使用してもバリが出にくく金型の寿命も長い点もポイントです。
金型そのものを高精度に製造することができたとしても、金型を使ってミクロン単位で精度の高い成形を実現することが困難であり、さらに形状が複雑になれば一層にそのハードルが高くなります。
そのため藤塚精密金型では単に金型の精度を高めるだけでなく、プラスチック成形の精度についてもハイレベルなミクロンオーダーへ応えるために、樹脂の変形量を抑えた状態で成形した後、成形品を測定して金型を再加工し、それを繰り返して理想の製品へと近づける作業を行います。
成形までの時間が長引くほどに精度低下のリスクが増大するため、藤塚精密金型ではあらかじめ成形品や金型に合わせて最適な冷却回路を設定し、成形にかかる時間を短縮してリスクを管理していることも重要です。
特に、複雑な形状の製品を成形する場合、最適な冷却回路を構築するために複雑な設計や加工の手間がかかるものの、藤塚精密金型ではそれらの手間を惜しまず金属材料の熱伝導率まで考慮することで結果的にパフォーマンスを向上させています。
冷却回路を最適化させることで成形時間を圧縮して精度低下のリスクをマネジメントしていることは上述しましたが、さらに藤塚精密金型では製品の肉厚と冷却効率のバランスをシミュレーションし、冷却すべきポイントに合わせて冷却回路の距離も調整しています。
それにより、従来の冷却回路であれば厚肉部分の冷却バランスが崩れて「そり」が発生してしまっていたようなケースでも、例えば冷却回路を5mmまで近づけることで冷却効率を最適化してそり変形の問題を解消しました。また離型時についてもエアブローを改良することで変形を防いでいます。
藤塚精密金型では、製品のデザインや見た目が顧客への訴求効果に直結する家電業界などに関しても様々なノウハウを蓄積しており、極めて高度な外観レベルを求められるようなニーズについてもしっかりと対応策を用意してくれることが魅力です。
機械加工による作業はもちろん、熟練の職人の手作業によって最後まで美観を追求します。
金型は可能な限り高精度な状態を長く維持できることで、交換費用やメンテナンスの回数を抑えてコスト削減へつなげることが可能となります。
藤塚精密金型では長期間の使用でもバリが発生しづらく、細部まで品質を維持できる長寿命の金型製作をモットーとしており、例えばチッカ焼入れされたピンを標準仕様として傾斜コア摺動部などへカットして使用し、高硬度のピンの設置面積を減らすことによって、摺動抵抗を低減させてダメージをコントロールし寿命を延ばしている点が特徴です。
一般的なサイズの金型に対して、藤塚精密金型では強度計算と設計を工夫しておよそ90%のサイズで金型を製作し、コンパクトな金型の提供を行っている点も見逃せません。
コンパクト金型は作業場の省スペース化や一回り小さい成形機の使用を叶えてコスト削減をサポートします。
溶融したプラスチックを金型内に高速高圧で射出し、大量生産できる設備を整えています。優れた金型技術で精度の高い金型を製造しているため、プラスチック成形に関してもスピーディーかつ高い品質で提供が可能です。
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藤塚精密金型が提供する炊飯器本体部品の製作事例です。
藤塚精密金型が提供する自動車フロントグリルの製作事例です。
藤塚精密金型は、短納期・コストダウン・品質保証の3つに取り組みながら、「技術は挑戦・技能は心」をモットーに内製100%で金型製作を行っています。外注しないからこそ、細部までこだわりぬいた金型製作が可能。
さらに自社の考えのもとで設計グループ・CAD/CAMグループ・仕上げグループそれぞれの作業者同士が情報交換をしながらものづくりを行っているため、安定した品質が保ちやすいのが特徴です。
藤塚精密金型では金型製造で欠かせない、製品3Dモデリングの作成から金型パーツごとの3Dモデリング、そして機械加工データの作成までの流れを効率化するため、金型製造を受注した時点でそれぞれ3D設計チームと2D設計チームを配置し、製品のモデリングと金型のイメージングを各担当者が並行して作業します。
これにより、各担当者は己のスキルを最大限に発揮してモデル作成を行える上、情報伝達を強化することで作業のズレを回避して全体の工期を圧縮することが可能です。
金型製造を進める際、どうしても特に注意すべきポイントや、精度を追求するために特別な作業工程を必要とするようなボトルネックが発生することもあります。そのため藤塚精密金型では後からボトルネックに気付いて対策に時間を取られないよう、あらかじめ金型製造におけるボトルネック工程を見極めて、その対策を前提とした工程管理を構築することも重要です。
藤塚精密金型の強みとして人材リソースの豊富さがあり、自社の作業者が複数の工程に対応するスキルを備えている点も見逃せません。管理者はそれぞれの工程の進捗をチェックして全体の工程管理を行いながら、その都度スキルやマンパワーが必要になっている工程を把握して適材適所の人材マネジメントを臨機応変に行います。
上述したように、藤塚精密金型にとって作業者のスキルと経験は強みである一方、金型製造は常に新しい設計にもとづいて作業されるため、場合によっては作業者がこれまでに経験したことのないような金型製造に触れることもあるでしょう。
そのため藤塚精密金型では常に個々の作業者や各工程のスキルアップへ取り組んでおり、ジョブローテーションや複数グループの協力体制を通して技術の継承や共有、発展を目指しています。
状況に合わせた人材マネジメントやグループ設計で複数の工程を並行する藤塚精密金型では、リアルタイムの情報共有を迅速に行うことはもちろん、情報の齟齬を防ぐための事前のすりあわせや情報補正のルール作りなどを徹底していることも重要です。
新しい金型は検討段階からデザインレビュー(DR会議)を実施して、金型品質の確認やカットできる無駄な部分の検討、あるいは加工性を高めるための方法といったものを話し合って決めています。そして、DR会議によって得られたヒントにもとづいて金型の形状変更や最適化を実施し、また各工程やグループに対して情報の伝達や共有化の体制作りを行うことがポイントです。
藤塚精密金型では各工程や作業を社内で実施することで、中間コストをカットして全体のコストダウンへつなげるだけでなく、スムーズな作業工程の管理によって工期を短縮し、時間的なアプローチからもコストダウンを実現しています。
また内製化によって作業者のスキルアップが進むほどに、一層に作業効率を促進できることも重要です。
藤塚精密金型では在庫管理に関して独自のマネジメントシステムを開発しており、仮に仕様変更や余剰在庫が発生した場合でも自社システムによって適切な管理を実施しています。
これにより、材料の在庫の種類や量についてリアルタイムの把握が可能になっており、ロスを削減するため何を優先的に使用すべきかスムーズに全体で情報共有しやすいことが強みです。
独自システムでマテリアルリソースを効率的に管理するだけでなく、それぞれの工程や生産ラインに配置されている人的リソースについても、進捗をチェックしながら臨機応変に再配置などを実施します。
一人ひとりの作業者が複数の作業や技術を担当できる藤塚精密金型ならではの適材適所で工期を圧縮し、結果としてコストダウンを叶えます。
既存の工程や技術に固執することなく、常に作業員同士や部門間で相談や情報伝達を実施し、より良い工程や作業方法がないか検討している点も見逃せません。
また異なる工程間の受け渡しに際してエラーが生じないよう、指示書の書き方や工程表の作り方といった情報共有のベースをすり合わせていることもポイントです。
新規金型を製造するに当たって、設計段階におけるDR会議が品質保証の第一段階です。また、金型構想イメージが完成した際には設計グループがリーダーとなり、各グループの主な担当者が集まって全体会議を実施します。
その他にもグループ間でやりとりする図面や書類の作成については、それぞれのグループや工程の担当者によるダブルチェックを実施し、さらに完成した部品を組み上げる際の寸法チェックや組立後の再チェック、成形における金型作動テストなど、あらゆる工程に関して多層的な検査体系を構築することで品質管理を徹底しています。
設計段階から出荷まで多層構造の品質管理を行っていますが、それでも出荷後に改めてクライアントから修正依頼や改造依頼が出されることもあるでしょう。その際にも、藤塚精密金型では全ての金型について社内作業指示書を作成・保存しており、出荷した金型について再び作業が必要になった時も速やかに情報を確認して対応できる環境が整えられています。
また、改造による変更がある際にはそれらを事前ルールに則ってアップデートし、金型を製造した後は改めて品質保証部の担当者が品質検査を行うといった体制が構築されていることも肝要です。
なお、作業指示書に不備があった場合、その時点で金型そのものもNGとなります。
会社名 | 藤塚精密金型株式会社 |
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本社所在地 | 大阪府東大阪市御厨東2-12-12 |
営業時間・定休日 | 公式サイトに記載なし |
電話番号 | 06-6787-2103 |
URL | http://fujitsuka-sk.co.jp/ |
藤塚精密金型は創業以来、プラスチック金型づくりを行ってきました。短納期・コストダウン・品質保証の3つに取り組みながら、技術は挑戦・技能は心をモットーとしています。高機能化にも取り組み、幅広い成型方法にも対応。
内製100%のため、自社の考えのもとで設計グループ・CAD/CAMグループ・仕上げグループそれぞれの作業者同士が情報交換をしながらものづくりを行い、安定した品質の金型が提供可能です。本当に気持ちの良い、スカっと気持ちよくできる成型を目指し、日々努力を重ねています。
国内外すべての事業所で国際品質保証規格ISO9001:2015の認証を取得。また、自動車産業向け(ISO/TS16949)、医療機器向け(ISO13485)のISO品質マネジメント規格認証を別で取得しており、厳格な品質管理で金型作成・部品成形に対応します。
創設(1970)以来、生活雑貨や家電製品などの金型を手がけてきたノウハウで、熱可塑性樹脂金型、熱硬化性樹脂金型、ダイカスト金型のいずれにも対応可能。金型品質とコストのバランスを考慮しつつ提案してくれます。
化粧品・食品容器金型製造を手がけて50年。「職人×多能工」の考え方で、機能とデザインを両立させた化粧品容器の金型を製作しています。製品のイメージがあれば、図面がなくても発注できます。