今や形を変え…姿を変え…どんどん進化していくプラスチック…そのプラスチックには、沢山の種類があり「耐熱性」「耐薬性」「加工性」など様々な特徴があります。
その特徴をうまく利用し「より高度に」より「便利な」プラスチックが生み出されています。
こちらでは、特殊なプラスチックの成形方法について、解説いたします。
インサート成形は、金属など異素材と樹脂を一度の工程で一体化させる成形方法です。
そのため、色々な面でコストの削減、部品の軽量化が図れます。
使用されている業界は、自動車業界をはじめ、様々な分野で使われています。
メリットとしては、金属の強さと樹脂素材の長所を組み合わせることにあります。
デメリットとしては、異素材同士を組み合わせるため、収縮度が違ったり、上手く接合できなかったりする点が挙げられます。
殆どの樹脂素材は、インサート成形に向いていますが、耐熱性のある一部の素材においては、加工が難しいという難点もあります。
インモールド成形は、完成と同時に文字やデザインを施すことのできる、プラスチック射出成形方法の1つです。
そのため、時間やコストの削減が図れます。
使用されている業界は自動車業界、航空機、家電など多くの業界で使用されています。
メリットとしては、文字やデザインが一体化するため、剥がれなどの心配はなく、滑らかで美しい外観を実現できます。
最近は、裏表に印刷する技術や、樹脂と異素材を一体化させた製品にデザインをする技術など様々な開発が進んでいます。
二色成形は、2つの異なる樹脂または、色違いの樹脂を一体化させる技術です。
これまで手作業で行なっていた工程を一回で完成させることが可能なため、色々なコストを削減できます。
メリットとしては、異素材が一体化するため、凸凹がなく美しい外観を実現でき、経年劣化における、剥がれなどが少ないといわれています。
デメリットとしては、機械操作が難しく高い技術力が必要な点が挙げられます。
使われている業界は、自動車業界をはじめ医療、玩具、日常品と様々な分野で使用されています。
ブロー成形はプラスチック製品の中空構造を効率的に成形する技術で、ペットボトルや食品容器、自動車部品など幅広い用途に利用されています。本記事では、押出ブロー、射出ブロー、多層ブローなどの種類、押出・型締め・冷却といった基本工程をの他、金型コストや形状変更の柔軟性などのメリット、形状制約や肉厚均一性の課題といったデメリットにも触れます。
押出成形は、加熱した材料を金型に通し、連続的に製品を形成する製造技術です。建材や包装、電子機器、自動車部品など多くの分野で活用され、高い生産効率と材料の多様性が特徴です。押出成形の仕組みや利点、具体的な用途を深掘りします。
プラスチック金型とは、溶融した樹脂材料を成形し、製品の形状を作り出すために使用される金属製の工具です。主に射出成形に使用され、キャビティ(型の凹部)とコア(型の凸部)の間に樹脂を射出して冷却・固化させることで製品を形成します。この一連の工程は、複雑で精密な形状の製品を大量生産するために不可欠です。
プラスチック金型は、キャビティ、コア、スプルー、ランナー、ゲート、冷却システムといった部品で構成されています。キャビティは製品の外形を、コアは製品の内側を成形します。スプルーやランナーは、溶融樹脂を型内に送り込む通路の役割を果たし、ゲートが樹脂をキャビティに流し込む入口となります。冷却システムは、効率的な冷却を行うための水や冷却油を循環させる仕組みです。
各金型はその特徴や生産効率に基づいて適切に選択されます。例えば、複合部品の製造にはインサート成形金型が、デザイン性や機能性を高めたい場合には二色成形金型が使用されます。これらの選択は、製造の効率化において非常に重要です。
金型の製作は、高度な専門技術を必要とする複雑なプロセスです。製品設計を基にCADやCAEツールで設計が行われ、その後、耐久性や品質を考慮して適切な材料が選定されます。NC加工や放電加工といった精密な機械加工技術を駆使して、ミクロン単位の精度で部品を製作します。製作された部品は慎重に組み立てられ、試作成形を通じて調整が施されます。
プラスチック金型は高価なため、適切なメンテナンスが欠かせません。使用後はキャビティやコアを清掃し、ガスやヤニを取り除きます。冷却回路の詰まりを防ぎ、摩擦が生じやすい部品には潤滑油を塗布します。防錆処理も重要で、適切な保管環境を維持することで、金型の寿命を延ばすことが可能です。
金型製作には多額のコストと時間が必要です。試作金型では数十万円以上、量産金型では数百万円から数千万円に達することもあります。製作期間も通常は数週間から数ヶ月を要し、製品の精度や形状が複雑になるほどさらに時間がかかります。設計段階から効率的なプロセスを構築することが、コスト削減と納期短縮の鍵となります。
国内外すべての事業所で国際品質保証規格ISO9001:2015の認証を取得。また、自動車産業向け(ISO/TS16949)、医療機器向け(ISO13485)のISO品質マネジメント規格認証を別で取得しており、厳格な品質管理で金型作成・部品成形に対応します。
創設(1970)以来、生活雑貨や家電製品などの金型を手がけてきたノウハウで、熱可塑性樹脂金型、熱硬化性樹脂金型、ダイカスト金型のいずれにも対応可能。金型品質とコストのバランスを考慮しつつ提案してくれます。
化粧品・食品容器金型製造を手がけて50年。「職人×多能工」の考え方で、機能とデザインを両立させた化粧品容器の金型を製作しています。製品のイメージがあれば、図面がなくても発注できます。