コスモ精機の金型製作とプラスチック成形の特徴をはじめ、どんな会社に向いているのか、対応した事例や業界について調査しました。同社の会社情報もまとめています。
プラスチック成形に用いられる金型を製作している、コスモ精機。その特徴は、部品加工の高い精度にあります。製造過程におけるエラーを即座に設計にフィードバックできる、豊富なノウハウと一貫した生産体制を強みとしています。部品の最適化と品質向上には、余念がありません。
コスモ精機が手がけるプラスチック成形の特徴は、さまざまな分野で部品の製造を行っていることです。精密機器をはじめ、半導体や光学部品など、精密なプラスチック成形が求められる分野でも、豊富な実績があります。
金型製作はもちろん、射出成形品の製造も引き受けることができます。
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コスモ精機へ金型の製作を依頼した際に、どのような流れで金型の製作工程が進んでいくかをまとめましたので参考にしてください。
コスモ精機で金型を製作してもらいたい場合、まずは電話か公式ホームページの「お問い合わせフォーム」を通して連絡を行い、仮見積もりを依頼します。その際、図面や3Dモデル、仕様書など具体的な情報を用意しておくとスムーズです。
仮見積もりに納得できれば、改めて金型構造の仕様や精度、用途といった条件に合わせてコスモ精機に検討資料を製作してもらい、打合せを行います。なお、ここでしっかりと精度や構造についてニーズを伝えることが完成した金型の品質や量産体制を左右するため妥協しないようにしましょう。
打合せ後、本見積もりと納期の提示があります。
打合せの内容にもとづいて担当者がプランニングを行い、最終的な仕様と製品形状を決定した後、設計担当者が金型の本設計を行います。
金型設計には2DCADと3DCADがそれぞれ用いられており、設計を綿密に行って加工作業へ反映することでロスやミスをなくして全体の工期短縮と品質向上へつなげている点が重要です。
なお、精密加工と設計は3DCADによって行い、2DCADによる図面は部品完成後の単品測定や品質検査の際に用いられることもポイントです。
またコスモ精機では設計から組立や品質検査までワンストップサービスで対応しており、設計したモデルにもとづいた加工データの作成なども全てコスモ精機のエンジニアが担当します。これにより、加工データは加工作業の難しさや材料の特性なども考慮して追求できるため、全体的なコストダウンにも貢献することが強みです。
金型の製造工程は、すでに上位工程で作成された図面の要求に従って、その内容をそのまま再現するように進められる点が重要です。これにより、金型は設計図や仕様書の追求する品質や形状をリアルに再現することが可能となっており、クライアントのニーズへダイレクトにアプローチすることができます。
製造工程ではまず汎用フライスやNCフライス、汎用旋盤などを使って材料の切り出しを行い、さらに角出しや粗加工、穴加工などを行います。
また、前工程を経た部品は熱処理によって硬化され、摩耗や腐食、かじりへの対策が強化されるという流れです。
熱処理後は部品の研磨を行い、6面体それぞれの直角度を0.002mm以下という精度で加工していきます。なおこの際に鏡面研磨や円筒研磨といった加工も可能です。
その後、マシニングセンタによる精密切削加工を行い、さらにアスター電極やワイヤ線による電気加工で削り出しを行います。マシニングセンタは3軸だけでなく同時5軸も導入されています。
図面通りに各部品が仕上げられているのか、検査工程によって品質チェックを行います。検査工程は2DCADで作成した図面なども活用しながら寸法の測定や外観検査などを行い、さらに3D測定器やマイクロスコープを使った精密検査も重要です。
検査工程をパスした部品は面取りや磨き、型合わせなどの前処理を経てから最終的な仕上げ工程に回されます。そして仕上げ加工を施された部品は、型合わせクリアラインス0.003~0.005という条件を前提として精密組立で組み上げられるという流れです。
なお組立後に品質検査を実施し、問題なければ再び金型をばらして洗浄し、グリスアップとともに組立てます。
完成した金型を射出成型機に設置して、実際に樹脂を流し込んで試作の成形を実施します。試作時は未充填の状態から少しずつ樹脂量を増やしていき、段階的に完全充填の状態にすることで途中の異常などをチェックすることも重要です。
なお、射出に関しては外観やヒゲの状態を見極めつつ最適な温度や圧力、速度といった条件を検討・決定します。加えて複数の成形条件で試作して、適合条件の範囲を調べることもこの段階です。
射出された製品については、事前の寸法公差と比較して満足できるものか外観検査や品質検査を行い、さらにクライアントにも状態を確認してもらって最終判断になることは肝要です。
もしクライアントの最終チェックでNG評価が出た場合、改めて金型の修正設計と加工の工程へ戻って全体がやり直されます。
さまざまな分野で使われているプラスチック成形の部品を製造しているコスモ精機。精密機器や光学部品といった精密な成形が必要な分野からの依頼にも、しっかりと応えることができるでしょう。
やや難易度の高いプラスチック成形、金型の製造で依頼先を検討している企業の方は、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。
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プラスチック製品の量産に向けた金型の製造をはじめ、金属部品の加工などを、開発から量産まで自社工場で一貫して引き受けることが可能です。金属のみの受託にも対応してくれるため、さまざまなオプションを検討している企業にも、しっかりと寄り添ってくれます。
会社名 | 株式会社コスモ精機 |
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本社所在地 | 愛媛県東温市則之内甲1470-5 |
営業時間・定休日 | 公式サイトに記載なし |
電話番号 | 089-960-6366 |
URL | www.mold.c-cosmo.co.jp |
高い精度の部品加工による金型製作やプラスチック成形を行っているコスモ精機。さまざまな分野での部品製造を行えますが、特に精密機器や半導体、光学部品などの精密なプラスチック成形の分野で豊富な実績があります。
開発から量産までを自社工場にて一貫生産しているため、金属のみなど一部分の受託にも対応。難易度の高いプラスチック成形や、金型の製造、さまざまなオプションを検討している顧客にも、柔軟に対応しています。
国内外すべての事業所で国際品質保証規格ISO9001:2015の認証を取得。また、自動車産業向け(ISO/TS16949)、医療機器向け(ISO13485)のISO品質マネジメント規格認証を別で取得しており、厳格な品質管理で金型作成・部品成形に対応します。
創設(1970)以来、生活雑貨や家電製品などの金型を手がけてきたノウハウで、熱可塑性樹脂金型、熱硬化性樹脂金型、ダイカスト金型のいずれにも対応可能。金型品質とコストのバランスを考慮しつつ提案してくれます。
化粧品・食品容器金型製造を手がけて50年。「職人×多能工」の考え方で、機能とデザインを両立させた化粧品容器の金型を製作しています。製品のイメージがあれば、図面がなくても発注できます。